2017年09月22日

クズとメガネと文学少女(偽) 谷川ニコ



高校デビューではないが文学少女キャラで学園生活を送るためファッションで文学を読む偽の文学少女と
文学少女(偽)の容姿に一目惚れし、彼女と接点を持ちたいがため本に接するようになる男子と
普通に文学を読むし詳しい本好きのメガネ男子による文学作品を巡る学園コメディ4コマ。
ファッションで文学少女を追求するが本を読むことは読んでいる。
ヒロインの様々な地雷っぷりと、ヒロインが好きな男子の望む方向とズレていきっぷりと
メガネくんのクールな傍観者かつ冷静なツッコミ役が板についているっぷりが良い。
こちらもド嬢と同じく登場人物が読む文学作品は実在する作品ばかり。
明快な紹介ではなく本筋の青春ラブコメにさりげに組み込まれている。
形態が4コマだからか、著者の代表作ほどキャラが大振りではなく読みやすい。
3人のキャラが明確に分けられておりそのやりとりは誤解と曲解と思い込みで
不協和音なようで共鳴している面白さがある。
にしても、片想い男子がクズの役どころなんだろうけどクズかな?と思ってしまう。
自己中系キャラだけど重いとおりに事が進んでないからかな。
1巻最後にメガネくんの思わぬ重い設定とそのあっけらかんぶりに、
クズ男子の心情に共感してしまった。

谷川ニコ
星海社コミックス1〜 / 星海社
ジャンル:4コマ・文学・コメディ / 好み度:★★★★☆
posted by 日暮 at 21:34| Comment(0) | タイトルか行

2017年09月20日

アデライトの花 TONO



名家を舞台にした愛憎群像劇とパンデミックオカルトストーリー。
西欧風文化の国の名家・ハント家が舞台。

未成年の長男は他人のほとんどが動物の姿に見え、自分の母と姉のみ。
家の状況を描く中で登場する、母が哀れみで雇った不潔な女中も獣の姿に見える。
そんな中、父の二番目の妻として南国からアデライトがやってくる。
長男にはアデライトも後に生まれるその息子も人間に見える。
二番目の妻とは言うが、実は家同士で婚約を交わしていた相手で、
当主はそれを破って現在の妻と結婚した経緯がある。アデライトはその事実を知らず
輿入れしてきており、故郷にも帰れないので別棟で二番目の妻として
暮らすことに、というかんじ。そしてアデライトにも息子が生まれる。
しばらくしてアデライトは彼女の病に伏せる。彼女の故郷の風土病で故郷では風邪の
ようなありふれた病ゆえ医者も楽観視していたのだが・・というあたりで話が動く。
当主・当主の妻・母・長男・長女、召使いたち、当主の二番目の妻とその子が織りなす群像劇
であり、ジワジワと病が浸食していく過程が描かれるパンデミックものでもある。
エンタメでないさりげない演出にリアリティのある描写、長男の視点という設定で
登場人物が獣と人に分けられているのが興味深い。その違いの尺度は何なんだろう。
あと病の明確な症状に花を使う設定がうまいなあ。綺麗な花と香りが死に直結してるという。
物語の視点は次々と変わり、各々の心情が描かれていく。
エピソードの1つ1つが、フィクションの世界でありながらとても身近に感じることが
多いのも印象的だった。残酷なことも日常的なことも含めて。
著者いわく物語のヒロインという、召使いの女性の描写がまたリアル。
彼女は異臭で周囲から嫌われていたがその理由もきっちり描いてるのが印象深かった。
1巻のあとがき読んで、ええヒロインなん?とちょっと驚いた。
家の中の一連の出来事の傍観者という立ち位置なのかなあとは思ったけど。

Nemuki+コミックス1〜 / 朝日新聞出版
ジャンル:女性・ドラマ /好み度:★★★★★
posted by 日暮 at 17:01| Comment(0) | タイトルあ行

2017年09月19日

猫で語る怪異 TONO



著者が聞いた不思議な話やオカルト的不穏な話を集めたオカルトエッセイ漫画。
著者(と妹さん)自身霊感がある人でご自身が体験されたエピソードを綴ったエッセイも
多々発表されているが、こちらは著者が聞いたお友達や知り合いの体験談をまとめている模様。
同時収録の日常怪談は著者自身の話だけど。
題名にあるように、登場人物を猫キャラに変換、擬人化ならぬ擬猫化キャラで描かれている。
怖さを半減させるためというのもあるだろうけど著者的に人を描くより
猫を描くほうがラクだからではとちょっと思ってしまった。
著者の描く猫キャラ好きだからちょっとうれしいw
オカルトものとしてはオーソドックスにしてリアルに生々しい内容。
実体験話だから然もありなんか。実は霊関係なかった話も別の意味で生々しかった。
過剰に演出しないのにじわっとくる怖さを感じる構成はやはり上手い。

TONO
HONKOWAコミックス1〜 / 朝日新聞出版
ジャンル:エッセイ・オカルト / 好み度:★★★★☆
posted by 日暮 at 00:00| Comment(0) | タイトルな行

2017年09月16日

ごほうびおひとり鮨 早川光/王嶋環



10年以上付き合っていた相手に振られ気付けば三十路おひとりさまとなったOL。
結婚資金に貯めていたお金を自分のために使ってみてはという意見を受けた主人公は、
得意先の営業の男性に、贅沢とは何ぞやと質問したところお寿司を食べることという答えが返ってくる。
そんなきっかけではじまる、お寿司に特化したグルメ漫画。
主人公である女性がひとりで高級なお寿司屋さんでお寿司を堪能するというコンセプト。
贅沢目的のお寿司だが時価にびくびくするしてしまう初心者の主人公。
だが予想以上のおいしさを堪能し、お会計では思ったよりリーズナブルというパターンが多い。
グルメ漫画としては、料理の評価や感想がメインのオーソドックスな構成。
舞台となるお寿司屋さんは実際にある店舗がモデルになっており、お店の紹介もきちんとある。
地方住みなのでお店には縁はないが、おひとり鮨を楽しむ諸々のエピソードは参考になる。

原作:早川光 漫画:王嶋環
ヤングジャンプコミックス1〜 / 集英社
ジャンル:グルメ・青年・鮨 / 好み度:★★★☆☆
posted by 日暮 at 22:00| Comment(0) | タイトルか行

2017年09月15日

ワケありギャルソンの手ほどき 桜庭ちどり



謎のギャルソン×シェフのボーイズラブ漫画。舞台は日本。
亡き両親が残した洋食店を切り盛りするシェフ兼オーナーの青年が主人公。
幼馴染み女子の従業員はいるがバイトは長続きせず人手不足や諸々でイライラしてしまう毎日。
そんな中、胡散臭いほどに紳士的できっちりしたリーマン風の青年が、バイトの申し込みにやってくる。
人手不足で後がないためしぶしぶ雇ったリーマン風青年は、
かなり有能で主人公にも様々なアドバイスをする。そんな青年はどうも先代と縁があるようだが・・。
洋食店業務立て直し的な展開から、BL展開になだれ込む。
BL方面では攻キャラの兄が、仕事ドラマ方面では受キャラの弟が物語においての鍵の1つとなっている。
突き抜けた設定がなくお仕事ものとしても十二分な内容。このレーベルではちょい珍しいかもしれない。
アマチュア時代からずっと追いかけている著者なのでひいき目もあるかもだが至極読みやすく
BL描写にも色気がある。攻キャラの色気とか表情とかが良いんだよねえ。

桜庭ちどり
あすかコミックスCL-DX全1巻 / 角川書店
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆
タグ:BL 著者名(さ)
posted by 日暮 at 00:00| Comment(0) | タイトルら・わ行